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今日はどこへ行くの?

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唐澤山・葛生・星野遺跡・満願寺

昨日は佐野市と栃木市の奥(北西)方面を回ってきました。


まずは先日チビとでかけた唐澤山。
今日はちょっとだけ雪景色でした。
築城当時からあるという入口付近の井戸で。枯れたことが無いそうです。
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天気がよくて富士山も、東京のビルもよく見えました。左手にあるみかも山のすぐ近くにスカイツリー。画面の右には富士山が見えています。
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※スカイツリー拡大図を追加しました。
上の写真の左側部分の山のあたりです。
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前回みかけたきれいなおみくじ。トンボ玉の根付が入っていて、チビは大喜び。
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このあと、車で15分ほど北にいったところにある葛生化石館へ。

みかも山などから見ると、佐野市の北側にに広がる山は削られて山肌が露出しているので、何を掘りだしているのかいつも不思議に思っていました。
石灰岩が採れるらしいと知ったのは、子どもたちが遊んでいた「下野かるた」の中の一枚
「石灰の町の葛生原人」というものからでした。
役に立つなあ。

葛生にある洞窟などを見に行く前に、まずは地域のことを勉強してから、とここに立ち寄りました。
中ではボランティアの解説員の方が、丁寧に教えて下さいました。
小さな博物館ですが、サイの化石、オオツノジカの化石などをはじめとした化石類、日本中で産出された石灰岩の展示など内容はとても充実しています。


さて、かるたの通り葛生地区は石灰岩の産出が盛んなところ。

しかし、かるたに出てくる「葛生原人」は、昭和25年に発見された人骨が1万数千年前のものと言われ「原人」として伝えられていたのですが、その後平成に入ってから、14世紀以降の人骨と判明、幻の原人となってしまったそうです。

一方の「石灰」は現役です。
鳥インフルエンザなどが発生したときに使われる消石灰などのほか、製鉄の際に不純物を取り除くために使用する石灰(ドロマイト…マグネシウムを含むとか。)は、国内で使用される7割を産出しているとのこと。

このあたり一帯の地質の分布図も展示されていて、太平山やみかも山は、三畳紀チャートであることが判明。(みかも山の上には「チャート」という看板は出ていたので、堆積岩による山だということは分かっておりましたが。)
ふもとから見上げる雑木林の里山の雰囲気とは違って、山頂付近は赤茶色の岩がごろごろしていて、ふしぎだったのですが、謎が解けました。
古い地層が表に出て浸食された地形なのですね。

なお、小山あたりは火山灰が降り積もったところなので、土壌の性質が酸性で、葛生のあたりとは全く違うそう。
葛生は、石灰質でアルカリ性の土壌なので化石などが残りやすいようですが、小山あたりの酸性土壌だと化石はほとんど残らないそうです。


そんなお話をいろいろ聞いて、化石館から車で7分ほどの「宇津野洞窟」へ。
お腹がすいたという子どもたちに、おにぎり食べさせようと思ったら、家に忘れてきていました…。
途中のセブンイレブンで調達。(T_T)

宇津野洞窟です。
入口、渋すぎます。
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無料で見学できますが、中の鍾乳石は持ち去られてしまってあまりないよ、と化石館の方がおっしゃっていた通り、切断された跡がある鍾乳石もあって痛々しかったです。

お昼を食べたかったのですが、迫力のあり過ぎる入口に気おされて次に向かいます。
ベンチとテーブルも雪をかぶっていて使えなかったし。


その次は、星野遺跡へ。
星野遺跡は石器がたくさん発掘されたところで、その発掘調査のために掘られた深い穴が「星野遺跡地層たんけん館」として残されています。
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深さ10メートルもの地層をじかに見ることが出来ます。
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この中に旧石器時代の13の文化層(人間の生活を確認できる層)を見ることが出来るそうです。
また、赤城山から飛んできた軽石層(鹿沼土・園芸で使いますね)や、遠くは立山から飛んできた火山灰の層なども確認できるそう。
面白いです。

しかし、施設は立派なのですが、展示ケースの上に土埃が積もっていたり、中の蛍光灯が外れたままだったりと、ちょっと放置された雰囲気が残念でした。
また、一般道から徒歩で300メートルほど入ったところにあるのですが、その表示も分かりづらく、もう少し誘導用のサインを見やすいように設置してもいいのでは?と思いました。
だって、分岐に案内板がなくて、細い道に入って100メートルほど行ったところに初めて「← 地層たんけん館 200m」の案内があるという状況。
誰かもう少し気をつかってくれないかなあ。


その後、ところどころ路面に雪の残るさびし~い峠を越えて、出流山満願寺へ。
北斜面が登りだったのでいいのですが、逆から来ると凍った道が下りになるのでおすすめできません。しかし、数台の車のタイヤ痕が付いておりました。
ちゃんと通る人いるんだ…。
うちの車は一応スタッドレスですがあまりあてにならなさそうなので、ひやひや。


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奥の院は、山肌に張り付くように立てられた立派なものらしいのですが、そこまでは本殿から徒歩で15分ほどかかるし、ここに着いた時点でチビと娘は車の座席で夢の中だったので、兄ちゃんと本殿まで行って帰ってきました。


出流はそばが有名なので、食べて行こうかとも思ったのですが、チビも寝ているし、買って帰ることに。
地域の商店も兼ねていそうなお土産屋さんで、乾めん購入。
「仙波そば」というもので、隣りの地区で栽培しているそばで作っためんだそうです。
そして、兄ちゃんには「頭の体操にね。」とパズルを。
「お母さんにはこれ」と、冷蔵ケースから、お手製のゆず巻き大根の漬物を出して、下さったのでした。
買った以上に、たくさんいただいてしまい恐縮。
とても嬉しかったです。


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これがいただいたゆず巻き大根。
薄く輪切りにした大根でゆずの皮と生姜の細切りを一枚一枚丁寧にまいたもの。味は千枚漬け風ですがゆずの香りがとてもきいています。

晩ご飯にいただきましたが、お蕎麦も漬物も美味しくて、あっという間になくなりました。


お礼がてら、またおそば買いに行きたいな。
by ts-kabakichi | 2011-02-14 10:30 | 栃木の風景